国立成育医療研究センターには小児病棟が6病棟あり、各病棟に保育士が1名配置されています。 保育士は乳幼児から学童までを対象とし、生活の中心である遊びと学習の援助を行い、情緒の安定した生活が送れるよう配慮しています。 入院すると、病気による身体的苦痛を伴うなか、それまでの生活・地域(幼稚園や学校など)との別離のみならず、新たな人的・物的環境への適応を余儀なくされます。入院のきっかけとなった健康障害と子ども自身の気質も合わさって、 子どもたちは多くのストレスを抱えた中、入院生活を送ることとなります。 このように、環境や活動が制限された中では、子どもは自発的に遊ぶことは難しく、 さらに様々なストレスが子どもに与える影響は大きいため、順調な成長発達を妨げることにもなりかねません。  上記の図は、子どもの入院生活を子どもや家族の気持ちや言葉をあげて、国立成育医療研究センターの「保育のねらい」である 5つの視点(Ⅰ~Ⅴ)でみたものです。 オレンジ色の字は、「保育のねらい」を具体化したものです。 子どもは安定した環境のもと、さまざまな大人(家族・スタッフ)との交互作用、子ども相互の関係の中で育まれ、多くの体験をしていきます。 その中で、身体的にも心理社会的にも成長・発達を遂げていきます。そのために、保育士は入院中の子どもと家族にも安定性があり、かつ、遊びや生活経験、人間関係が豊かになるよう環境づくりを心掛けるとともに「子どもの病気の経過と成長発達にあった保育の提供」を目指し、保育を行っています。 行事  入院生活の中で季節を感じたり潤いが持てるよう「こいのぼり会・七夕会・ハロウィン・クリスマス会・ひなまつり会」を行っています。
ぽけっと保育  定期的に病棟内で一斉に集まる機会を持ち、集団で過ごす雰囲気を味わいながら他児との交流を楽しめるよう季節の制作や紙芝居・パネルシアターを行っています。
集団保育  感染や安全に十分配慮し、他児との交流が持てるようプレイルームや病室で集団保育を行っています。
個別保育  治療や安静度により制限がある患児には、ベッドサイドでの個別保育を行うこともあります。
当院には、日本医療保育学会認定「医療保育専門士」の資格を取得した保育士(第1期生・第2期生)が勤務しています。 また、「医療保育専門士」の資格取得を目指し、学んでいる保育士もいます。 子ども一人ひとりの病状・成長発達にあった保育の提供を目指し、今後も入院中の子どもたちの生活がより潤うよう努めていきたいと思います。 |