血球
骨髄における造血が障害され血球減少を生じます。
白血球:白血球数が1,000/mm3以下、好中球数が500/mm3以下まで低下すると感染症のリスクが高くなります。好中球減少時には、敗血症など重篤な感染症、真菌性肺炎など健常時には稀な感染症を生じるリスクが高くなります。
赤血球:倦怠感、息切れ、めまいなどを生じることがあります。
血小板:皮下出血、粘膜出血を生じることがあります。また、出血した場合、止血が困難になります。血小板数が10,000/mm3以下まで低下すると致命的な出血を生じるリスクが高くなります。
消化器
吐き気、嘔吐:脳内にある化学受容体(chemoreceptor trigger zone)が刺激されることにより生じます。食道や胃の粘膜の障害により生じることもあります。
下痢:腸の粘膜が障害され生じます。
便秘:腸のはたらきを調節する神経(自律神経)への作用などにより生じます。
口内炎:口腔粘膜の障害、白血球減少による感染症などにより生じます。
毛髪、皮膚
脱毛は毛髪だけでなく眉毛など他の体毛にも生じます。皮膚に発疹や色素沈着を生じることがあります。
心臓、肺、腎臓、肝臓
抗がん剤は心臓、肺、腎臓、肝臓など、生命の維持に直結する臓器に影響を及ぼすことがあります。臓器障害のリスクは抗がん剤の種類、投与量などにより異なります。予測される副作用を計画的な検査により早期に発見し対応することが重要です。
神経
末梢神経障害:手先や足先の神経の障害によりしびれを感じることがあります。筋力の低下を生じることもあります。症状の多くは回復しますが、回復まで数週から数か月を要することもあります。
白質脳症:髄注、大量メソトレキセート療法により脳の白質という部分に障害を生じることがあります。診断にはMRIが有用です。無症状のこともありますが、運動障害、けいれんなどを生じることもあります。症状の多くは回復しますが、進行性の病態も知られています。 |