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疾患別情報

バーキットリンパ腫

略語・別の呼び方は?

バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫をあわせて成熟B細胞リンパ腫と呼びます。骨髄病変により白血病と同様の状態を生じた場合、B細胞性急性リンパ性白血病と呼ぶことがあります。小型非切れ込み核リンパ腫(small non-cleaved cell lymphoma)と呼ぶことがあります。

どのような病気ですか?

非ホジキンリンパ腫をさらに分類したひとつの病型がバーキットリンパ腫です。Bリンパ球由来のリンパ腫で、L3芽球、スターリースカイ像など特徴のある形態を示します。また、8番染色体と14番染色体の転座など特徴的な染色体・遺伝子異常を認めます。
バーキットリンパ腫は高度に進行性で、急性白血病として発症することもあります。腹部の腫瘤で発症することが多く、腹水を伴うこと、腸重積を合併することもあります。扁桃、副鼻腔、末梢リンパ節、骨、皮膚、精巣、骨、骨髄、中枢神経に病変を生じることもあります。

頻度は?

バーキットリンパ腫は小児非ホジキンリンパ腫の30-50%の頻度です。アフリカの一部の地域においては最も頻度の高い小児がんです。

原因は?

原因は明らかでありません。上記の染色体・遺伝子の異常が重要な役割を果たしていると考えられています。

生存率は?

病変の分布(病期)などにより異なります。70-90%に長期生存が期待されます。

腫瘍崩壊症候群とは?

バーキットリンパ腫の増殖力はきわめて旺盛です。さかんに増殖する一方で、壊れる細胞も混在します。細胞が壊れることにより、細胞内に含まれているカリウム、リン、尿酸などが血液中に放出されます。バーキットリンパ腫に対する治療を開始するとこれらの物質の放出は急激に増加します。血液中のカリウム濃度が上昇すると不整脈など、リン濃度が上昇するとカルシウム濃度の低下、腎不全など、尿酸濃度が上昇すると腎不全を生じることがあります。腎不全を生じるとこれらの物質の排泄が阻害され、血液中の濃度はさらに上昇するという悪循環を生じます。このような病態を腫瘍崩壊症候群と呼びます。

どのように診断しますか?

腫瘍の一部を手術などにより切除(生検)して、腫瘍細胞の性質を詳細に解析して診断(病理診断)します。病変の分布(病期)を判定するために、CT、シンチグラフィーなどによる全身の評価も必要です。

どのような治療が行われますか?

病型、病期により治療は異なります。複数の抗がん剤による化学療法と呼ばれる治療が行われます。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する治療と同じ化学療法が選択されます。化学療法による成績が良好なことから、外科治療、放射線治療の役割は限られています。

2009年10月30日更新 国立成育医療センター血液腫瘍科 森 鉄也